1年ぼうず

眞野 義行

 cres.mano0505@gmail.com

 TEL:090-9364-7172

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「会社に行ったら可愛いがられる実習生になろう」

 午前中、成田市前林にある日本インドネシア経済協力事業協会成田研修センターを訪れました。この協会(JIAEC:ジーク)は、優秀なインドネシア人技能者を育成し、日本全国の優良企業に彼らを実習生として派遣する、内閣府所管の公益社団法人です。

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 これは教室兼宿舎です。

 インドネシアで4ヶ月。この成田研修センターで1ヶ月。計5ヶ月の日本語研修を経て、日本での3年間の実習に入っていきます(この1ヶ月の研修中にもきちんと給料が支払われます。約16万円)。

 バリ島で有名なインドネシアですが、経済成長は右肩上がりで進んでいます。そのため貧富の差が激しくなっていますが、新卒の最低賃金は月収3万円ほど。この実習生達の手にする金額がいかに高額なものかわかると思います。

 対象年齢は18才〜22才。生徒数は190人。8月生の次は9月生がやってきます。つまり1年間で約2000人ずつのインドネシア実習生が日本にやってきているのです。

 この支部は日本中にあるのですが、研修センターは成田だけです。

 短期集中で仕事に必要な日本語を学んでいく彼らは、留学生とは異なるので、学んでいる日本語は実に実践的な口語です。

 また、このセンターが研修生たちに最も重点を置いて教育していることは、日本社会の難しい上下関係や礼儀です。毎朝の朝礼が1時間。そのあと授業に入ります。

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「会社に行ったら可愛いがられる実習生になろう」

 これを合言葉に、みんな頑張っています。

 私が敷地内を歩いていると、すれ違う生徒全員が、一旦止まって「こんにちは」と笑顔で挨拶するのです。感動しました。日本人よりもよっぽど日本人らしかったです。

 また、見学させてていただいた授業がすごい!

 どの教室も元気いっぱい。20歳前後なのに小学低学年のような雰囲気で、「ハイ!」と手を挙げて発表します。

 一刻も早く日本語を習得し、日本の技術を身につけることは、帰国後の彼らの生活に大きく影響するからです。

 彼らの授業風景の撮影はできませんでしたが(本当に残念)、全員が制服を着て必死に日本語を話そうとする姿勢は、とても美しかったです。 

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