1年ぼうず

眞野 義行

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※昨日の日付が間違っていました。

<SF小説:パラレルワールド

私は子どもの頃から「推理小説」と「SF小説」が好きで、かなり読み込みました。

また、歴史小説も好きで、幕末維新の日本を描いた司馬遼太郎の「龍馬が行く」「翔ぶが如く」も読みました。

「龍馬が行く」は、その題名の通り、坂本龍馬が主人公。3回読み直しました。

翔ぶが如く」は、西郷隆盛を中心とした物語です。

さて、その幕末の日本にタイムスリップした「Jin 仁」。

最終回に出てきた、パラレルワールド理論。

タイムマシンで過去や未来に移動する話は、あらゆるストーリーの展開を可能にします。しかしそこには大きな矛盾が存在します。

簡単な例を挙げます。

『A氏のもっている家宝の1千万円の壺を手に取って見ていたB氏。

手を滑らせて落としてしまいます。

B氏:うわっ。すみません!どうしよう…。

粉々になった壺を呆然と見つめるB氏。

すると持ち主のA氏。少しも慌てず

A氏:「大丈夫です。これからタイムマシンに乗って1分前の過去に戻ります。そしてあなたに壺を手渡さないようにしてきますから。」

B氏:「よかったぁ、これで私が壺を落とすことがなくなりますね!」

A氏:「そのとおり。それでは行ってきます。」

A氏がタイムマシンに乗り込んだのを見送って、目の前の壊れた壺が、いつ元通りになるのか期待していたB氏。しかし…。』

もうこれだけで、過去に戻って歴史を変えることは不可能なことがわかります。

一旦壊れた壺が目の前で、いつ、どのタイミングで、どうやって元に戻るのか?

起きてしまった事実を変えることは不可能なのです。

これは視点の違いです。過去に戻ったA氏の視点で話を進めれば、とてもおもしろい話ができますが、残されたB氏の視点で見れば、自分が壊した壺の破片がそこにあるだけ。何も変わらない。そして過去に戻ったA氏は、二度と戻ってこない。

つまり、A氏が1分前に戻った世界は「1分後に壺が割れる事実のない別の過去」だということです。

これがパラレルワールド理論です。SF小説はおもしろいですよ。
※Back to the Future という映画は、パラレルワールドをうまく活用した、良くできた映画です。