1年ぼうず

眞野 義行

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<生きる>

卒業生が、がんで亡くなったという連絡がとどいた。驚いた。

検査するのが遅れたようだ。

現実はドラマのような美しい結末を迎えることは少ないし、必ずしもハッピーエンドを迎えるとも限らない。

今さら起こってしまった現実を元に戻すことはできないが、関わった生徒が私よりも先にこの世から去るという事実を受け入れることは難しい。

これまで様々な理由で教え子の旅立ちを見送ったが、これで何回目になるのだろう。

「人は何年生きたかではない。生きているうちに何をしたかだ。」

よく生徒に言っていたことだ。

それにしても、防ぐことができる「死」は防ぎたいものだ、残された者のためにも。

病気は仕方がないにしても、生きている人間には「生きる」ということに責任があると思う。