1年ぼうず

眞野 義行

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<部活動、教師は定額、無制限>

2018年3月スポーツ庁は、勝利至上主義(?)のもと、過熱する部活動を是正するために、中学高校「1日の活動時間は、長くとも平日では2時間程度、学校の休業日は3時間程度」という運動部活動ガイドラインを出しました。

必ず土日のどちらかは休みにすることもガイドラインには盛り込まれました。

この通達の恐ろしいことは、文部科学省が出していた、休日の教員の部活動手当ての支給要件について、「学校の休業日は4時間活動で3,600円」と定めていたことです。

つまりスポーツ庁ガイドラインにより、休日の中学高校教員の部活動手当は、0円になってしまったのです。

さすがにこれは、全国の教職員から反発が起き、2019年に慌てて「2時間以上4時間未満」の区分を新設し、1,800円を支払うことにしました。

時給に直せば、900円です。

ちなみに2021年度の最低賃金の全国平均は時給930円。

千葉953円  東京 1041円

つまり、最低賃金よりも低い水準で部活動顧問を強いられているのです。

しかし、本当の問題はここではありません。

4時間活動で3,600円というのは、4時間以上働いても3,600円という意味なのです。

だから、例えば練習試合に行って1日かかったとしても3,600円。交通費や昼食代の支給はありません。

私にも経験がありますが、移動に1時間以上かかる場所での練習試合や退会になると、朝7:00集合で遅いときは17:00帰着ということもありました。

10時間働いて、3,600円なのです。時給360円。

つまり国は、職務でもない部活動を、「こどものため」という拒否できないような理由付けで、定額働かせ放題にしているのです。

部活動大好き教師の私だからこそ、逆に意味がある気がします。