1年ぼうず

眞野 義行

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【電動キックボード 便利って、何?】
薬局のところで左折しようとした車と、その後ろから直進してきた中学生の自転車。
「危ない!」思わず叫びました。

車も自転車も急停止。

決して大げさではなく、今日も危なかった。

子どもを送ってきたお母さんドライバーは、自転車にまったく気づいていないのか、自転車がすぐそこまで来ているのに、ゆっくり左折を続けた。

自転車は、スピードを落としながらも止まる気配はなかった。

私はこの4年間で同様の光景を何度も目の当たりにしました。

1月から車と自転車の接触事故が2件。

いずれも、中学生が膝をすりむいて、車に傷がついた程度で終わったからいいようなものの、本当に紙一重

毎日見ていると、たった1秒の差が、人生や命を左右することが多いことに改めて気づきます。

今日の中学生もこれまでの事故の中学生もいずれも女子です。

男子の方が乱暴な運転をするというイメージがあるかもしれませんが、性別に関係はありません。

自転車は、どんな状況でも基本的にスピードを落としません。

車の動きなどまったく無関心です。

危険察知能力はゼロです。

でも接触事故を起こした中学生は、それ以降、本当に安全確認をしながら自転車を運転するようになりました。

命があるからやり直しがきくのです。

6月26日午後2時半ごろ成田市飯仲の国道51号線で起きた事故。
ただ普通に青信号を渡っていただけなのに、命を落としてしまった女子高生。
朝「行ってきます」と言って、そのまま二度と帰ってこない。
もしこの男女の渡りはじめが1秒後だったら…。
残された遺族は、とめどなく「もし」や「なぜあの時」について考えます。
何の落ち度がなくても、命をおとしてしてしまうこともあるのです。
ところで電動キックボードが、7月1日の改正道路交通法の施行により「特定小型原動機付自転車」という新たな枠組みに位置付けられました。
①16歳以上であれば運転免許がなくても運転可
②速度は20km/hまで高速化
③速度6km/h以下であれば歩道の走行も可
④ヘルメットの着用が努力義務
例えば世界情勢を見ると、2018年に電動キックボードのシェアリングをいち早く受け入れたパリでは、今年の4月、レンタル電動キックボード禁止の是非を問う住民投票が行われ、90%以上が禁止を支持した結果、9月からは電動キックボード・シェアリングが廃止になります(個人所有は別)。
私は、自転車の乗り方のマナーの悪さがまったく改善されない現状で、なぜ電動キックボードまで導入するのか、理由がわかりません。
歩道を、人、自転車、電動キックボードが走る場合が出てくるのです。
電動キックボードそのものに安全性が担保されたとしても、それを使う人間に安全についての意識がなければ、安全性が高いとは言えないでしょう。
私は自信がありません。人、自転車、電動キックボード、そして自動車が混在した中で、子ども達の登下校を見守ることに対して。
便利って、何?