1年ぼうず

眞野 義行

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ホワイトアウト
 昔、中学校の防災訓練で、煙を充満させたテントの中を歩くという「煙体験」をしたことがあります。テントの中に入ってすぐの時は、なんとなく周りが見えるのですが、細かく仕切られているテントの中を進み真ん中あたりに来ると、煙で完全に視界が遮られ、前後左右どころか、上下の認識もなくなります。

 私は、訓練用のテントの中だとわかっていても焦りました。この現象を「ホワイトアウト」と呼びます。雪山で吹雪きに遭遇したとき起きる現象です。

 それが、今回のように、まったく予想もしない爆発による火と煙に囲まれたとき、一体どんな行動がとれるというのでしょうか。

 「アニメ制作会社」なのです。作ってきた作品もおおよそ「テロ」に無関係の。

 そんな場所で普通にコツコツ仕事をしていた時に起こった、爆風を伴った火災。いくら煙体験をしていたとしても、パニックにおちいり、正常な判断はできなくなると思います。

 逃げようと思って階段に向かった多くの人たちが、一酸化炭素中毒で亡くなったらしいのですが、すべての場所に個人用の非常用酸素ボンベとマスクを用意しろとでもいうのでしょうか。

 この犯人は、今も容態が安定せず、麻酔で眠っている状態だということですが、とにかく許せない存在です。以前にも逮捕歴や、近隣住民とのトラブルを抱えていたということです。

 だからといって未然にこの犯罪を防げたかというと、無理だとは思います。が、しかし…。