1年ぼうず

眞野 義行

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<知らない>

 今日は4年前の学年通信「ぼうず」で特集した「戦後70年」の一部を紹介します。この時の内容は、私が8月14日のお昼に見ていたニュースの感想から始まります。当時のぼうずには、原爆投下直後の写真や大空襲で焼け野原になった東京の写真を掲載しましたが、SNS上では、著作権の問題が発生する可能性があるので紹介できません。

   夏休み中の頃テレビを見ていました。今年は戦後70年ということで、戦争についての様々な特集が組まれていました。そんな番組の一つを見ていたのですが、とても驚いた事があったので紹介します。リポーターの街頭インタビューでした。 渋谷、原宿を歩く高校生と大学生100人に聞いていました。

「明日、8月15日は何の日ですか?」

「えっ、わかりません」「海の日ですか」「俺の誕生日っス」

終戦記念日」「敗戦日」と答えた人はちょうど50人。その50人に次の質問をしました。

「明日で戦後何年ですか?」

 この質問に 70年と答えられたのは 50中 25人。これだけ世間が大騒ぎしているのに「知らない」というのはどういうことだろう。大騒ぎしている世間というのは誰だろう?次代を背負う高校生や大学生が知らない「終戦の日」ってなんだろう?

  渋谷・原宿を歩いている学生がすべての代表という訳ではないので、正しい数値だとは言えません。が、それにしても半分が知らないというのは恐ろしい状況です。

  明日から始まる英語の授業。題材は“Faithful Elephants” 日本語で「かわいそうな象」
  この話は反戦目的で、色々な形で子供向けの絵本として語られドラえもんでも扱われています。

 太平洋戦争末期の上野動物園の話で、市民の安全のため猛獣27頭が次々と殺されていくという、とても悲しく残酷なお話です。しかし、真実ではない部分がある。したがって、この話を正しく理解するには、当時の日本の状況や戦争の悲惨さを知らなければなりません。そこで、授業と「ぼうず」で4年間にわたる太平洋戦争について語っていきます。

  ここから5回にわたって「戦争について考えよう」シリーズが続きました。最後は生徒達の感想です。きちんと伝えれば、きちんと伝わります。きちんと伝えるというのは、そこにその人の本気があることが必須ですが。

 「戦争を風化させない」と言うことは簡単だけれども、具体的にどうするのかが本当に必要なことだと思います。

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