<私は9月入学に賛成です>
国会では9月入学の議論が熱を帯びてきました。
元教師として、私はこの案に賛成します。
おそらくまだ誰も論じていない観点から書きます。
まず、厚生労働省健康局結核感染症課の国立感染症研究所のデータを紹介します。
昨年9月から今年2月23日までのインフルエンザによる休校、学年閉鎖、学級閉鎖の累計です。
『休校・学年・学級閉鎖数25,378。欠席者数301,715人。』
感染した生徒は1週間程度の欠席になり、学級・学年閉鎖が発生したときには、運が悪いと10日前後欠席することになります。
生徒、保護者、教師にとって、入試が真冬に行われることは本当に負担な事です。どれだけ注意してもインフルエンザにかかってしまう子はいます。
そこに新型コロナウイルスが加わります。
もし仮に新型コロナウイルスが5,6月で収束したとして、このウイルスは2020年の冬に静かにしているのでしょうか。
一旦終息したかに見えても、冬に再び流行する可能性があることは多くの専門家が指摘しています。
インフルエンザの上に、新型コロナです(この2つのウイルスは別物なので、片方にかかったからと言って、もう片方にかからないということはありません)。
子どもの感染例が極めて低いとはいえ、社会全体に再び自粛要請がかかれば、学校の休校も行われます。その時受験生はどうしますか?激震が走ります。
高校入試はもとより大学入試ができるでしょうか。
令和2年度の大学センター試験受験者は527,072人です。
受験生だけではありません。再び休校となれば、普通の学生達も学ぶべき事が学べないまま進級してしまうのです。
学校教育の崩壊です。
いつ収束するかわからない新型コロナ対応に追われるよりも、9月入学に切り替えて、新しい教育システムについて準備した方がいいと思います。
すべき第1のことは、教師のICT教育の理論学習とタブレット等の活用方法の研修です。同時に、各家庭1台のタブレット端末整備事業も始める。
緒論あるでしょうが、私は「こどもの教育」という観点から、思い切って制度を変えるべきだと思います。